介護

日本だけが低賃金じゃない?世界の介護事情はどうなってるの?

日本だけが低賃金じゃない?世界の介護事情はどうなってるの?

少子高齢化が著しい日本。
もはや高齢な親の介護は国民の課題そのものになっています。

共働きが当たり前になりつつある今の日本で親を介護する事はかなりの労力、負担になると思います。


そして親の介護は突然はじまります。そんなときに困らないように今から情報を収集する事もお勧めします。

介護の担い手不足は現実的に…

そして介護の負担を国が保証する介護保険制度。

すべての介護が必要になった時に利用する事が出来る社会保障ですが、その足元が人材不足によって大きく揺れています。

とりわけ問題になっているのが、介護職員の劣悪な労働環境と低賃金からくる担い手不足問題です。
これによって介護を受ける側が満足にサービスを利用できない状態が現実に起こりうる可能性が現実味を帯びてきているように感じます…

では他の国は高齢化社会にどのように向き合っているのか、海外の介護の担い手事情っていったいどんな感じなのだろうか?今回それをざっくり調べました。

海外の介護事情 

まずはお隣台湾


経済産業省が調べた、介護分野の実態調査をもとにまとめました。

台湾は2018年に高齢化率14パーセントを超えています。

また、出生率は脅威の1.13%とかなり低く今後も急激に高齢化と人口減少は進むと予測されるでしょう。

そんな台湾の介護事情

メインは在宅での介護が中心

主な担い手は8割が家族や、外国籍のメイドが担っているようです。国の制度設計も在宅介護を念頭に置いています。

施設介護は自己負担。在宅介護のみ国からの補助が出ているという状況。施設介護は富裕層もしくは公的なサービスの二極化になっているようです。

サービスの構成は日本とほとんど変わらないようですが、外国人のメイドを雇う文化?があるようで、介護専門というよりかは、メイドさんが子守りや介護も一緒にする…といった感じでしょうか?

参考資料 台湾における介護分野の実態調査(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service

中国


高齢化率は2020年で12,2%

割合は少ないが日本の人口を超える高齢者おり
2018年は10%だったのが2年で2%近く上昇している

また、出生率1.68%と30年以上続いた一人っ子政策の影響で1億人以上の老齢単身世帯が出てくる事もあり

今後は急速な高齢化が進み、おそらく中国も介護の担い手は相当に必要になると予想されます。

中国も高齢者の9割は在宅介護をしている
日本のような公的な保険は無く施設は自費と公費に分かれています。

公的な老人ホームは在宅や自治体での要介護度が高い人の受け入れをしているがそれ以外は、高級老人ホームがあり低所得から中間層の受け皿が微妙な状態であるといえます。

在宅9割、地域(日本でいうと県のような感じ?)が運営するデイサービス等が0,7割、施設が0.3割とほぼ在宅で介護をすることが前提となっている

このような状況なので将来的に介護保険のような公的なサービスの導入が検討されている

参考資料:中国―経産省
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/iryou/downloadfiles/pdf/29fy_detailreport_Kaigo_degital_China.pdf

アメリカ


自立、自助の考え方が根強く、社会保障の充実度は低い
介護系の公的なサービスにエルダーケアという制度がある。
民間の施設が多く、州によって受けらるサービスに違いがあり
数多の補助制度があるので、連邦保健省のサイトに様々な社会資源を集約したサイトがあり、日本より検索しやすく、実は社会資源にリーチしやすいような印象は受けた。

アメリカの高齢化率2018年で約15%
平均寿命は約78歳

日本のような低賃金ではないが週で10万以上の収入が可能だが
アメリカの労働統計局によると介護職で年260万円との事。。。
看護師が年収800万近い待遇を考えるとかなり低い印象を受ける。また、アメリカの平均年収が580万

アメリカ国民の平均の半分以下の平均年収である。
まあ移民の多い国であるので、おそらくアメリカも台湾同様外国人に介護系の仕事をさせているのは容易に想像できる。(客観的なソースが出てきませんでした)

参考資料
地域ごとの社会資源 
https://www.benefitscheckup.org/

アメリカ保健福祉省
https://www.hhs.gov/

フィンランド

フィンランドは以前記事にしました

言わずと知れた社会保障の国

それでも、決して待遇に恵まれているとは言い切れず公的なサービスに従事する介護職員は賃金が安めという構造は変わらず…。

最後に


高齢化というのは平均寿命が延び、少子化が進むことで進展していきます。

いわゆる医療や公衆衛生、社会が先進化する事で起こる特有の社会構造ともいえます。 そして世界的に経済が発展している以上、多くの国と地域が今後、高齢化の問題に直面する事になるでしょう。
日本も少しずつ移民政策に移っていますが、世界中が高齢化問題を抱える中、はたして移民の受け皿として、選んで貰えるのか?という問題もはらんでくると考えられます。

日本では最低時給で外国人を雇っていて「コスパサイコー」と思っている介護経営者も多いですが、先進国の中では物価が安いといわれる日本において収益の最適化を最優先にして人に投資をしない企業文化だと、そもそも外国人すら来てもらえなくなってしまう未来も予想されますよね…

いやホントに、日本人に介護受けられるのは贅沢になってくる…もとい人間に介護をしてもらえる事がマシな世の中になってくるかもしれませんね…

そうならないように、国は介護従事者が増えるような施策を本気で取り組んでほしいと思います。

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