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新卒の初任給の統計を見て思うこと

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新卒の初任給の統計を見て思うこと

都道府県別 初任給ランキング

大卒初任給平均 20万6100円 前年比1.3%upと厚生労働省の調査結果が出ましたね。

この結果を見てどう思いました?

「もっと高いところあるやろ」「自分が働こうとしている所こんなに給料高くない…」等、持つ印象はさまざまだと思います。

下の記事にも大卒の主な求人例を記事にしたので読んでみてください。

ちなみに介護の仕事に限って言えば、大卒だとこの平均給与を超えている求人またはそれに近い求人は、意外と多いです。上のリンクの記事にあるのは、ほんの一例です。しかし色々な求人サイトで検索しても、新卒の求人で今回の調査で示された平均を極端に下回る求人は少ない印象です。

介護の仕事の社会的評価は低い?

私が、給与面よりも根が深いなと感じる事は、介護職の社会的評価の低さです。

先日、このようなエピソードがありました。

わたしが勤める職場の職員(40代女性 部署は事務)と話をしている時にその職員の娘の進路の話になりました。

なんと、その娘さん将来は介護の仕事がしたいとの事。私は、娘さんの考えを猛プッシュしましたが、その職員さんはあまり乗り気でない様子…。

というのも、その娘さん中々優秀なようで高校は進学校に通っているそうです。

親としては、進学校に行ってわざわざ介護の仕事…「もっと良いところ行けるやろ…」という思いがあるそうで…

私、その職員と話をしていて(事務職員なので)

「外から見てるとそんな風に思われるのか…(泣)」

と正直凹みました。介護の仕事はそのレベルでしか見られてないのか…と。

まるで、進学校に進んだのに「わざわざ介護なんて…」と言わんばかりで

介護の仕事の一番の問題はこの、社会的評価の低さにあるように思います。

「介護は誰にでもできる仕事」

こんな話をよく耳にします。

実際、超人手不足の介護業界、更に間口は広く、無資格未経験でも働ける職種なので事実、「誰でも働ける」状態ではあります。

でも、誰にでも出来る仕事じゃないんですよね。

そこが、今一番頭を悩ます業界のジレンマでしょう。

介護の仕事は、正しい体の使い方で行う介助、正しい知識で行う介助、例えばベットからの移乗は力任せに行えばあっという間に身体を痛めますし、食事介助一つとっても正しい姿勢に整えてから食事を提供しないと、ムセの原因になります。正しい食事介助を行わなければあっという間に誤嚥性肺炎を引き起こします。

※高齢者の主な病気の中に誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)というのがあります。

ですから、そういった事故や体を痛めない為の理論を学び、それを体得しながら援助していきます。ですから、そういったロジックを理解できる、理解力。利用者の様子を詳細に簡潔に書き記すことが出来る文章力などは当然のように必要になっていきますし、認知症高齢者とのかかわりは、認知症という病気への理解だけでなく上手に関われるコミュニケーション能力、積み上げてきたコミュニケーション力を適切に発揮できる職人芸的な対応人権意識や倫理感等介護の仕事で求められる能力は枚挙にいとまがありません。

これは私の個人的な考えですが、介護の仕事で求められるものは「人間力」と思っています。人の生活を支えるには、支える側も高い人間力が求められるでしょう。もちろんそれをいきなり備えている若者は少ないでしょうが成長できる意欲、下地のある人でなければ介護の仕事は出来ないと私は思うのです。簡単な仕事では無いのです。

誰でも出来る仕事なのに、求められるスキルは高度、だから前情報なく入ってきた人は現実とのギャップを感じて辞めていきます。明らかに、仕事についていけるだけの能力を満たしていない人が入ってきては、それをきっかけに人間関係に支障をきたしたりする。こういった背景が介護職の離職率の高さとして統計に表れているのでしょう。

そういったことも含めて、大学でしっかり学び、遊び得た経験は必ず介護の仕事に活かせるのです。介護も今やIT化が進みつつありますが、現場ではベテランの職員がついていけない事を理由に現場単位でのIT化への移行は滞っていたりするのが現状です。(ちょっとした、パソコンの入力すらもアレルギー反応があるレベル)そういった流れを打ち壊すには若い人材が入ってくることは超重要だと思っています。

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