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【祝!合格】資格取得はゴールではなくスタートです。これからも学びを深めましょう。【社会福祉士】

【祝!合格】資格取得はゴールではなくスタートです。これからも学びを深めましょう。【社会福祉士】

こんにちは、先日社会福祉士試験の合格発表があり
「あ~、自分が資格を取得してからこんなに経ったのか~」
と月日の流れの速さを実感する事の方が
「合格者おめでとー」と思うよりも先に頭によぎったぶるです。

そんなこんなで、社会福祉士に合格した方々おめでとうございます

資格を取得して早々ですが
最初にネガティブな事を話します!!

「資格を取っただけでは意味がないですよ」

です(笑)

 

苦労して学習して喜びに浸っている所、水を差すようで
「なんてやつだ」と思われるかもしれませんが(笑)

その真意を今日はお話したいと思います。

「資格取得するだけでは意味がない」とは?

実は社会福祉士という資格、あくまでも名称独占という資格で、医者や看護師のように、その資格が無いと仕事が出来ないというそういった類の資格ではありません。

また、社会福祉士という職業に対するイメージも抽象的でどんな仕事をしているの?という疑問は様々な方から寄せられます。

保育士、介護士、といった職種よりもはるかに職業に対するイメージの解像度は低いでしょう。

それでは社会福祉士がどんな仕事をされているか解説したいと思います。

社会福祉士は、病院や介護施設の相談員と言われる、介護施設でいえば入所前に施設や施設利用にあたって利用できる制度の説明、契約、地域との連携などと言った窓口業務です。病院などの医療機関での職務内容と言えば退院調整、各種医療保険、社会保険制度の橋渡し役などを担っています。また、地域包括支援センターや社会福祉協議会、行政の介護、福祉系の部署の職員など実は、福祉系、医療系の仕事にも従事しています。

いろんな職種の人と溶け込んでいるのですが、実はかなり多くの社会福祉士がこういった機関で働いています。

ただ、このような相談窓口の仕事は一応、資格が無くても働けるので普通の無資格の職員や介護福祉士の資格だけ持っている…というような人も紛れ込んでいます。
ただ、社会福祉士は対人援助の訓練を実習などでかなりの時間を割いてますのでコミュニーション力や、相談のしやすさ、相談を受ける姿勢などが他の窓口担当の職員とは全然レベルが違うなという印象を受けます。

普段、そういった窓口を頻繁に利用する身としては、社会福祉士かそうでないかの違いは、常々感じるところです。。

逆にいうと、知ってる人間しか気づかない、普通の人には見えにくい部分を専門性として持っているので具体的な職務内容は世間一般的にはわかりにくいのも致し方無いと言えます

一応誰でも出来る職種という事もあり経済的な実利は低いです。
相談員としての年収で検索すると400~500万円の年収として平均が出ていますが

社会福祉士をもった管理者、(社会福祉士を持った)相談員と介護職を兼務しているなど、複合的に職種を兼務している人も多く、この平均年収がどこまで正確に社会福祉士としての待遇をさしているかはこの年収のデータでは正確性は低いと言えるでしょう。

多少の資格手当はありますが、相談員としての職種として、極端な話無資格でもその位の金額で相談員の求人を出している所もあります。

この職業の特徴として、介護、医療、福祉の制度を理解しながら、相談をしに来た人に分かりやすく説明するスキルが必要です。

資格を持っているから即戦力になると思ったら大間違い

更に福祉の相談機関に相談に来る人は、そもそも自分の口ではっきり具体的に困っている事を言語化できる人ばかりでなく
相談に来ている人に対して

まず本当に困っている事を聞き出し

それが本当に必要なのかも精査し

さらに必要な制度などの社会資源につなげる。

という作業が必要になります。

言葉でいうのは簡単ですけど、この作業実際はほんとに大変で、このあたりがミクロな視点でいうところの高度な専門性だと個人的に思っています。

すなわち実践の経験が重要ともいえるため、新卒で資格をとったからと言ってすぐに社会福祉士として満足のいくパフォーマンスを発揮できる人は殆どいないでしょうね。

活動家としての側面も

また社会福祉士の中には、社会的問題を解決するような事業を起こす人や、社会に存在する弱者の権利を守る為の代弁者といった役割を担うなど、活動家のような一面もあります。

有名な方として貧困問題やワーキングプアなどの現代の労働問題や貧困などの社会的課題に対して歯に衣着せぬつぶやきが賛否を巻き起こす藤田孝典(@fujitatakanori)さんが有名ですね。
資本主義の華やかな世界の中で隠れがちな社会問題をTwitterやネットメディア、著書などで積極的に発信をしています。

こういった活動はソーシャルアクションといい、こういった活動を通した現代で言われる所の「インフルエンサー」といった役割も社会福祉士として期待されていいます。
おそらく現代の日本において、こういったアクションを起こせる社会福祉士はもっと必要とされているのではないのでしょうか?。

社会福祉士は狭義の職務としては、相談支援の職業ですが、広義では社会への働きかけなどが求められる職業で、このことは社会福祉士会の倫理綱領にも定められています。

社会福祉士という専門職の課題とは

結局、社会をより良くするための活動は本来、社会福祉士に課せられた使命です。
ですが多くの社会福祉士の資格をもった人たちがそういった活動が出来ているのかというと実態としてはそうではないでしょう。自分の所属している組織の従業員としておさまってしまっている…そういった人が多いのではないのでしょうか?

現在の多くの社会福祉士は圧倒的に所属する組織の相談業務を担っているだけで役割を終結しています。
でも、それってホントに社会福祉士しかできない仕事なのか?病院の相談業務なんかは極端な話、業務に携わっていれば自然とその領域に関しての相談支援はできますから…

やはり社会福祉士の本懐は社会に働きかけてこそですから

たとえ自分の組織であっても必要があれば働きかける。そういった事も求められますが、実際どれだけの社会福祉士が胸を張って社会に対して、組織に対して働きかけが出来ている…と言えるでしょうか?
だれでも出来る病院や施設の相談業務だけでは

専門性の高い職業として認知されるに至るには論理的に弱いでしょう。

結局、社会的な働きかけが出来ない社会福祉士っていうのは専門職では無いんじゃないの?という事を社会に常々問いかけられている訳です。

そして現状、それを実践している、出来ている、社会福祉士というのはほんのわずか…というのが実態です。
ベンチャー起業家の方がよっぽど社会的な課題を解決している人が多い…っていうのが実情かもしれません。

ですから、しっかりと学びを深めて社会福祉士という資格を取得したからと言って
資格だけで社会的な地位が引き上げられるような職業ではないという事を肝に銘じましょう。

良い実践ができるように常に学びを深める事を意識していきましょう。

良い社会福祉士は、良い活動家で、良い研究者でもあるべき…と私は思っている次第です。

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